賃金を上げするときに知っておきたい過去事例


表面的な賃上げ、実質的な賃上げ

賃上げの議論をするときに、直接的な賃上げの話と、間接的な賃上げの話があるように見えます。

直接的な話の多くは、表面的な賃上げを主張しているようなので、表面的な賃上げの危うさについて、今回このページで抜粋して注意点を確認したいと思います。

※私自身、実質的な消費額の増加は賛成です。 大量消費はだめだと思いますが まだ余力があると思います。

実体のない値付け変更の過去事例

木材の高騰した値段を下げる

木の需要があった時(火事、江戸での大名屋敷や街づくりなど)に、木材が高騰し困った藩や政府は、木の値段を統制しようとしました。

そうしたときに、どういうことが起こったでしょうか?

すべて万々歳に、思い通りになったと思いますか?

考え方としては、社会的に考えてみてください。

ちょっと抽象的なヒントだと思う人は、三方善しのように、登場人物のそれぞれの気持ちを考えてみてください。

そうです。売る側としては、わざわざ安く売らなければいけないため、木の大きさが小さくなったりして、流通自体しなくなりました。

裏に流れていったのです。

闇市とは、違法だから悪いと思う人がいるかもしれません。

実は、政府の統制が現実に合わない時に、庶民が生きるために発生するものです。

このように値段を変えようとしても、木材側の実態が、値段に合わせていきます。尺などの統一と合わせて規制を行っても、単に流通しなくなるだけです。

コメの値段を上げる

もう一つ例を見ましょう。

江戸時代など、武士はお米の一部を売って、多様な商品を購入していました。しかしコメの値段が下がると、武士は生活にまで影響します。

そこで、政府は、コメの値段を上げました。

どうなったでしょう?

買うと損するため、誰も買おうとしません。もっと大量に売るか、そもそも売る先さえも表立ってはなくなってしまいました。

その他の事例

  • オイルショック
  • 江戸時代開国時の金銀比率
  • 鎌倉幕府の徳政令
  • 貨幣の鋳造(ちゅうぞう)[薄く]
  • 黒田日銀の量的緩和による日経平均上昇
  • 過去の日本や中国の固定相場
  • 新型コロナウイルスによるマスクの品薄
  • 転売
  • 土地
  • ゴルフ会員権
  • 携帯電話の通信費と値段

などなどたくさんあります。

果たしてこれらは、うまくいくのでしょうか?うまくいったのでしょうか?

取引とは、お互いが納得するから成立するのであって、一方的に非難しても意味がありません。市場は実態に合わせて、値段が調整されていく性質があるので、政府は経済にこういう風に介入できません。

株が安い・高いと怒る人がいますが、市場はそれで両社が妥当だと納得しているのです。

転売もそれでうまくいくときもありますし、その値段で売れるかといってもそうとも限りません。

社会的視点で正しいかどうかは別ですが本人たちはそう納得しています。

政治とは力でいくと、現在のように人が死んで人口が減っていきます。政治は社会的視点が必要なのです。人口が減るというのは、たいてい間違っている可能性があります。

賃金の話だけに戻します。

賃金も実態に合わせた対策が必要です。最低賃金など形だけ上げれば、経営者は、利益も維持するため、自動化や効率化をすすめ、よけい働く人の数を減らす圧力がかかるでしょう。それが求めたことですか?(ややこしい部分は、これは社会的に効率化されるので良いことです。)

  • お金の矛盾
  • 福祉
  • 弱者

少し解決策に関することを言うと

まず、賃金のなかに生活保障の意味合いを入れ、会社に持たせるというのが大きな間違いでしょう。

賃金 = 働きぶり or 生み出した価値 or コスト or 生活保障

国民から総意が取れていないため、議論が進みません。お金の矛盾が整理できていないからです。

弱者対策のために、民主主義や団結のやり方、共感などの感性があるのですが、社会的に考えられない人が多ければ、うまくいきません。

例えば、

稼ぐために大量消費を認めることは、無駄です。間違った方向の対策です。

効率化して安く作れるようになったものを作っている業者に、どう報いるべきでしょうか?社会はそれを親身に考えてますか?冷たくあしらっていないでしょうか?

値段は価値なのか、コストなのかがまずありますし、生活コストはどうみんなで負担し合うのかという視点も、はっきりしません。

全て自分のものという所有欲が、社会を見えなくしているのではないでしょうか?

稼がないと使えないというのは、人間が作った制約です。その単なる感情が、経済を滞らせています(一方的に消費していいとまでは主張していませんよ)。

これらの観点は、何度かこのサイトで話してきたので省略しますが、実態を考慮しなければ、誰かが損するという状態は変わりません。

それは関係者のだれかは賛同できず協力も得られないのです。
(私はこの全体視点が、道徳の力、本当の正義の力だと思います)

つまりうまくいかないのです。

携帯電話や太陽光発電のようにねじれて、複雑化するものもありますし、お菓子の中身が減って、シュリンク(縮小)フレーションのようなことになる場合もあります。

まず実態を解決する、そして社会的視点でみることでみんなの協力が得られます。そのために広く議論し、当事者意識を持って国民が参加する(学ぶ)ことも必要です。

そうすれば、本当の解決策(社会がよくなる本筋)がみえてくるのではないでしょうか。

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